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お知らせ
2020/03/15木曽檜天然木 成長の過程のご紹介


江戸初期、強度の過伐の後、わずかに残された母樹から、毎年風に運ばれた大量の種が発芽して、復活してきた美林の木曽檜は、幼樹のころより300年以上の悠久の時を風雪に耐えて育ってまいりました。
 その親木が(過熟によって内部風化が起こり)強風で倒れた時にできる胴打ちや根腐れや入皮傷、他樹の枝が折れたり風で幹が傷ついたりする時にできるバミ、暖かかった時期に急に寒気団がきて白太が凍りつき赤味との間に割れる目廻り傷や、害虫など、様々な欠点が木口上に現れてきます。但し人間が勝手に欠点と決めているだけで、本当は木曽檜が300年の悠久の時を生き抜いてきた歴史を語る勲章なのですが。





尽山(つきやま)から見事に復活した、天然木曽檜の美林「奥千本」

戦国時代に焼き討ちにあった社寺の復興や城の建築のために1600年〜1660年位までの間、木曽の山はほとんど全てが尽山(つきやま:大樹が一切ない山)となっていました。 残された母樹(7寸以下の細い木や曲がった木は切らずに残された)から種が飛び、檜一本首一つとまで言われた尾張藩の厳しい森林管理のもと奥千本は復活しました。


約25年前に30%位の択伐を行い、樹間を広げた実験林

母樹の下からまるで緑のじゅうたんのように天然実生の幼樹が競争しながら育っていきます。300年前の奥千本もこのような感じであったと推測できます。


祖父母樹の根株に宿る孫の幼樹

発芽してから1〜5年程の幼樹です。 伐採後100年〜150年位経って、苔むした根株の上に、自分が泣いて寝る(=切り倒される)前に落とした種が発芽し、その後成長した子木から落ちた孫の種がいっせいに芽吹いたところです。 冬は12月末〜3月末の長い間すっぽりと雪の中に埋もれてしまいます。


祖父母樹の根株に宿る孫の幼木

このおじいさん おばあさんの朽ち果てた根株が孫木にとって絶好の寝床となります。 30〜35mの直径に根を張った古い祖父母の根株は孫木のために自分の命がなくなった後も必死になって地中より水を運んできます


石の上で競争する天然木曽檜とヒバの幼樹

石の上に根を張っていた老木の根株の上に発芽し、30〜40年経て、競争しながら成長している檜とヒバの幼樹の様子です。
この中のたった一本だけが競争に打ち勝ち成木となります。


大雪に寝かされる幼樹

まだ樹齢が10〜30年位で幹の直径6cm前後の幼樹は枝ぶりによって冬の間に大雪のとき、寝てしまいます。春から秋にかけての間、必死に起き上がることを繰り返しながら成長していくので、まっすぐな気はむしろ極稀で、龍が天に昇るようにくねくねと曲がりなから成長していきます。 また、起き上がることができなかった幼樹は朽ち果て、土へと帰ります。


下から見上げた檜 大樹の曲がり

このように下から大径木を見上げると大概3次元での曲がりがあります。 ただし、伝統木構造による日本の社寺建築は曲がり材を多用し必要とします。こういった曲がり材は他の檜の産地(吉野、東濃、飯能、土佐等)では、幼木のうちに切られてしまい確保が難しいのですが、木曽では比較的容易に確保することができます。


根上り木

200〜300年経て、孫木が立派に成長したのを見とどけた後、老親木(おじいさん、おばあさん)の根株は土へと帰ってゆきます。
根がたこ足の様に持ち上がっているように見えますが、実際にはそこにも老木の根株があったのです。


赤沢自然休養林内を含め天然林の森を歩くと、こういう根上り木の光景にたくさん出会えます。
中には2m近くも根が上がっている木もあり、さわらと檜など、日本の木が合わさって合体木となった根上り木もあります。
 

400年以上もの悠久の時、
風雪に耐えてきた 天然木曽檜の大樹


見事な力強い根張りが見えます。樹高と同じく35〜40mの直径に根を張るといわれています。


大樹として成長なし得るのは、幼木の頃の葉っぱであった力枝(写真で何本か太く見える)が、雪害や風害に会わず、元気な樹に限ります。 力枝が雪害などで折れた木は生長できず衰えていしまい、やがて折れてぎざぎざになった枝先から、水が胴芯へ入り、腐蝕菌が動いて中が空洞となる、過熟木となってしまいます。



過熟木(自然に淘汰していく老木)

前述のごとく、過熟木は250〜300年の生長の過程で、折れた枝から水が幹内部へ入り、内部で腐蝕菌が動くことによっておこる最大の欠点です。 現在樹齢300〜350年のきの半分以上が過熟木となり、CO2の吸収率も弱くなってきています。


幼木を活性化させ、二酸化炭素の吸収率を上げるためにも100林斑のような択伐方式を採用しながら、
300年先の奥千本の森を作る為、 300〜350年周期で森を活性化 する必要があります。


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